*この大会でJR総連は労基法改悪反対と新ガイドライン法反対の大衆行動を求めて発言し、役員選挙では鷲尾氏の会長選出馬に対し柴田委員長を対立候補に立ててたたかった。直前にはJR東労組機関紙『緑の風』を改ざんした怪文書が各産別に送られ、それを取り上げて鉄鋼労連代表が連合執行委員会でJR総連を非難するという異常な事態まで発生した。
【発言】JR総連 水澤 隆代議員
発言の機会をいただきましてありがとうございます。経過報告に対してたった1名の質問ということでは大会が盛り上がらないだろうと思いまして、私は発言いたします。さて、私は、3点にわたって、私のこの間の連合本部の取り組みのことに関する見解と、さらには連合本部に関する、どのような受け止めをしていただけるのかどうかについて発言をいたします。
先ず、第1点目でありますが、労基法の改悪に反対する闘いであります。
昨日、私たちJR総連は、労基法の改悪と憲法改悪策動に反対して、さらには新ガイドライン、これを取り上げながら、「これでいいのか日本の労働運動」という集会を開きました。労働運動、力を付けていこうじゃないか。このままでは、既に言われていますように、海外における規制緩和のもとにおける労働組合が力を失ってきている、そのような教訓をふまえて、日本の労働運動、これをさらに労働現場に根差した力あるものにしようということで集会を開催いたしました。
この集会は、おかげさまで530の労働組合の皆さん方、さらにはジャーナリスト、文化人の賛同がありました。また、この集会には、フィリピンだとかニュージーランドの労働組合の代表の方々も参加いただきまして、とりわけニュージーランドにおけるあの雇用契約法という労働組合潰しのそのような法律と、ニュージーランドにおける規制緩和、これがいかなる形でニュージーランドの労働者の貧困と失業を与えたのか。このことを話して貰いました。
ニュージーランドの代表は、われわれはその種の攻撃に対して残念ながら準備が足りなかった、このようなことを言っておりました。したがって、私たちはそのような教訓をしっかりつかみ取りながら、日本における労働者、この保護のための、そしてまた、労基法改悪の反対をさらにつくっていくということであります。
この集会、さらにはチームスターのメンバーからの長文のメッセージもありました。大きな成果をおさめたことであります。もちろん、この集会、単に成功したわけではありません。ささやかな妨害もありました。おそらく各加盟組合の皆さん方に手書きの郵送で行っていると思いますが、JR総連の加盟組合の一つでありますJR東労組の機関紙、これを改竄して、あたかもJR総連が連合を破壊するようなでっち上げたニュースを送りました。われわれの手元にあります、この文章であります。これはまさしくJR総連、この集会を破壊する意味を持ってこのニュースが送られてきたということであります。
もちろん、この連合大会の会場には、そのような企てをするものに加担した人は一人もいないと思いますが、この集会は確かにささやかな妨害がありましたけれども、われわれは成功させたということであります。ありがとうございました。
特に、この集会においては、先ほどいいましたようにニュージランドの代表の方々、そういったものを教訓化すると同時に、実はこの9月2日に、あの8月のチームスターの15日間のストライキ、そしてストライキを通じて要求したこと、そして勝利したこと、このことを私は直接行って体験してきました。チームスターの本部、チームスターのローカル、そしてそれを全面的にバックアップしたAFL−CIO、この本部にも行ってまいりました。さまざまな労働者とさまざまなスタッフと私は討論してきました。
そういう意味で、今年の4月にAFL−CIOの会長、ジョン・スウィニーさんが連合の集会に来まして、アメリカ型のモデルを日本においては、全部にしろ、一部にしろ、採用してはならない、このような警告をいたしました。そしてまた、今日の連合の大会で、国際自由労連の書記長は同じようなことを言っておりました。まさにそのとおりであります。私は実感してまいりました。彼らの警告は、今こそ私たち連合はしっかりと受けとめ、現場の労働者に根差した、そのような闘いを断固としてつくってもらいたいと思います。
今日、おそらく連合として労基法問題に関する特別決議を提案するそうでありますが、これをしっかりと、そして大衆運動として、これを具体的に力のあるものにしてほしいということをぜひお願いしたいと思います。
二つ目であります。
日米の両政府が新ガイドラインを発表いたしました。このガイドライン、おそらくこれから有事立法という形で法的な制定になっていくに違いないということであります。有事立法あるいは新ガイドライン、これを日本語で言えば、戦争への手引きであります。この戦争への手引きについて、連合の皆さん方に私は、日米のガイドラインが発表された段階で問い合わせをいたしました。問い合わせに答えていただいた方については、「本当に申し訳ありませんが、今、連合は仕事でばたばたしているから見解が出せない」、こういうことでありました。先ほどのゼンセン同盟の方ではありませんが、タイムリーに連合は自分たちの態度をはっきりさせ、そのねらいについて明らかにするということをお願いしたいと思います。
最期になります。JR総連、おそらく皆さん方も知っていると思いますが、柴田委員長、鷲尾さん対抗するような形で立候補することになりました。何でかということであります。既にご存じのように、この間のさまざまな人事問題に関して言えば、密室人事ではないかということであります。今日のNHKの、そしてまたテレビ朝日の報道にもありました。この疑惑についてはっきりさせておきたいと思います。マスコミではさまざま言っています。2年後の会長人事につきましては得本さん、そして、来年の中央委員会では、そのために会長代行を複数にし、その一人を専従にして、そこに得本さんを敷くんだ。そのために、今回、無理矢理規約改正をしているのではないか。
これが本当だったら大変な話であります。これまで自民党・橋本内閣、密室政治ではないか、談合ではないか。そして、連合はさまざまな問題については、公開するべき、そのようなシステムをつくるべきだというふうに言い続けてきました。そのことをはっきりさせたいと思います。よろしくお願いいたします。
疑惑について明らかにされるよう望みます。終わります。ありがとうございました。
【発言】JR総連 小谷 昌幸代議員
先ほどのゼンセン同盟の菅井さんのお話、さらには服部副会長のお話を聞いて大変参考になりました。これからもご指導をよろしくお願いしたいと思います。
第1点目、労働諸法制の問題について、私は連合の今の方針そのものについては賛成をする立場であります。ただ、それをこれからどういうような形で実現していくのかという点については、もう少しお互いにしっかりと認識を一致させ、そして、闘いの方向を明確にしていく必要があるのではないかと思います。とりわけ労働諸法制の改訂を読んでいきますと、最終的にはパート労働とか、契約労働とか、派遣労働とか、そういうものがどんどん増えてくる。そして、下方平準化というような形で賃金は低くなり、あるいは労働強化になっていく。結果としてては、私は年功序列賃金や終身雇用制度がそういうところから崩壊していく危機を感じているところです。少なくとも戦後50年、日本の経済を発展させてきたその基礎は、やはり終身雇用制度であったし、あるいは年功序列賃金であったと思いますし、同時に、それを基礎として日本の労使関係は安定的に推移してきたと考えます。
確かに国際的に見れば、さまざまなものが日本に要請されていますし、厳しいですけれども、しかし、私は、そういう方向において、守るべきものは守るということをしていきませんと、とりわけ目先の利益だけを守っていくというふうにしますと、将来、日本は大変なことになるのではないかという気がします。
規制緩和の中で、中小企業が弱肉強食の世界にたたき込まれて、ある意味ではつぶされていくということは、同時に、日本の中で最も優れているところの技術が失われていくような気がするのです。そのときに、果たして国際競争力を日本はつけられるのかという感じもしますので、ぜひそういう議論も広範にやっていただきながら、しっかりと中基審の中でも頑張っていただきたいと思います。
大変だと思いますけれども、ここで何とかしてしまうということではなくて、これは解決すれば別ですけれども、最低でも両論併記のような形に持っていきながら、最期は国会の仲間でお互いに力を結集して挑んでいく、そういうものとして、今、連合の方から提起している署名活動だとか、あるいは、さまざまなカンパ活動などについても全面的に取り組んでいくという前提のもとに、ぜひそういう方向で確認ができればと思います。
2点目であります。ガイドラインが9月24日に報告されました。先ほど鷲尾さんのお話を聞いていまして、議論がいろいろ難しいと、それは私も十分承知しています。しかし、先ほど高頭副会長さんがおっしゃられましたように、私は、ナショナルセンターとしては平和を守るというこの一点でいいのだろうと思うのです。憲法との関係とかいろいろあります。あるいは日米安保条約や自衛隊も現存しているわけです。そういう中で賛成とか反対とかという議論をしても一致点が見いだせないことについては十分承知していますけれども、私は、高らかと連合は平和を守るということだけを言い続けていくべきだろうと思いますし、そういう意味では、日米安保条約を基軸にしてとか、基本にしてとか、あるいは改憲癖をつけるとかということについては、やめていただきたいと思うのです。そうすれば一致点というものははかれていきますし、私たち交通労働者、あるいは運輸交通労働者で今心配なのは、例えばガイドラインが出されることによって、周辺有事というようなことでさまざま準備がされていますけれども、ここで働いている運輸交通労働者はその時に一体どうなってしまうのか。そういうことはほとんど解明されていないわけです。これは一つの産別組織ではなかなか解明できない問題なんです。ぜひ、そういうところ、あるいは国民の立場はどうなるかということについて、はっきりとさせるような態度表明をお願いしたいと思っております。
3点目については質問と意見なんですけれども、一つは、役員推薦委員会の性格についてであります。
役員推薦委員会は、私は2年前の経験もあるんですけれども、役員推薦委員会推薦候補者というような形で選挙がある場合に、やることが果たして民主的であるかどうかということについては、一考を必要としているのではないかと思うんです。そして、同時に、規約改正にかかわるようなことについて、例えば今回の場合、そういう話を聞いているわけですけれども、そういう役員推薦委員会が、規約改正にまで関係をして意見を具申することが出来るのかどうかということについては、この段階でどうこういうことにはもうなりませんけれども、さらに検討していくということをしませんと、例えば連合組織に加盟するものとして、片方は役員推薦委員会の推薦で、片方はそうではないというのは、必ずしも民主的な方法ではないような気がしていますので、ぜひその点について検討なり何なりはっきりした態度をお願いしたい。
それから、5ページその1の関係について、これは私には文章がよく分かりません。いわゆる「『検討委員会』を設置し、検討を行うこととし、その検討結果を踏まえ、規約改正の必要がある場合は、本大会において次回大会まで規約の改定について中央委員会に付託することを決定する」となっているんですが、この点について事務局長の説明はありませんでした。これは一体どういうことを意味していいるのか、私にはよく分かりません。ただ、私は普遍的な役員人事の問題については大会で十分論議をして、大会で決定すべきだというように思いますし、例えば緊急措置とか、あるいは直ちに準備しなきゃいけないこと、例えば私は今でも、行革の問題と規制緩和の問題では、一つの対策本部なりをつくって、そこに専従をおいて、しっかりした責任を持ってこの難局を乗り越えていくぐらいの体制は、連合本部はつくってもいいように思うのですけれども、その一つの解釈についてはよく分かりませんので、はっきりとした見解をお願いしたいと思います。
【会長選挙立候補表明】 JR総連執行委員長 柴田 光治
JR総連の柴田でございます。立候補をいたしました理由を申し上げる前に、一つ、すべての皆さんに要望を申し上げさせていただきたいと思います。
それは、昨日JR総連の代議員が発言しましたように、私が立候補したことから、JR総連に対する誹謗・中傷、この公正選挙の妨害を目的とする組合機関紙を改竄いたしまして、オウム真理教まがいの主張を載せ、関係箇所に配布された模様であります。昨日の朝の執行委員会でも、この怪文書を指したと思われる発言などもありましたが、ぜひ誤解のないよう代議員の皆さんの判断を要望したいということであります。
私が立候補した理由は、「連合の進路」にうたわれている労働運動の基本である組合民主主義の確立、という連合の基本理念が危機に陥っていると認識したからであります。会長人事の調整が執行委員会等で公明正大に行われるよう指摘されていたにもかかわらず、密室で談合・密約の上、反対意見を無視し、強行決定されたからです。
すなわち、当初会長候補として意思表示をしたのは、事務局長と得本副会長でありました。役員推薦委員会が9月11日の執行委員会に報告した内容は、立候補を辞退する人の処遇として、専従の会長代行ポストを新しくつくれ、それをこの第5回大会で決定し、明年6月4日予定の第27回中央委員会で実施を確認せよというものでありました。これは役員選挙規則にうたわれている役員推薦委員会の権限と任務から逸脱しております。さらに執行委員会が4人の反対意見がありながら、報告を重く受けとめ、大会方針に盛り込むことを、規約違反であるにも、決定しました。それだけではありません。組織運営としても既に大会に提案する方針案は決定をされていたわけであります。一事不再議の原則を無視して、そのような役員推薦委員会の報告を新たに付け加えるなどは、組合民主主義を否定する取り扱いであるというふうに思います。
会長代行は、規約で一人と定めています。二人にするためには規約改正が必要です。規約改正は大会でなければできません。昨日、事務局長は、大会の付託として中央委員会で改正できるとの見解を示しましたが、なぜ中央委員会に付託するのか、その理由の説明がありませんでした。会長立候補を辞退した人のポストをつくるためなどと言えないわけですから、説明ができるわけがありません。無責任な提案といわざるを得ないと思います。
ここに、昨日の夕刊があります。連合関係者の話として、役員推薦委員会は人事による波風を立てないための談合組織だ、というふうに指摘しています。また、同じく、連合関係者は、選挙を遠ざける組織には責任を問うシステムがないことになる、とも語っているわけではあります。このように、連合内部からでさえ異論が出ていますし、他の多くのマスコミも密約、談合と伝え、読者の声として、市民からの投書が掲載されています。
われわれ労働運動に携わっているものであれば、今回の人事は不純な結論であることは常識であります。労働組合が他の社会集団と区別できる最大の要素は、他団体はトップダウンが常でありますが、労働運動はボトムアップが保証されること、すなわち、民主主義があるということであります。この夕刊には各団体の代表者の選出方法として、連合の今回のやり方は、経団連、日本商工会議所、経済同友会、プロ野球、サッカーリーグなどと変わらないと、比喩ではなく、揶揄されているのであります。
時同じくして、橋本内閣の改造が行われました。金権汚職で有罪となった議員を入閣させたことから、市民団体や多くの国民の批判を浴び、結果はご承知の通り、辞任に追い込まれ、首相は国民に謝罪し、政局混迷のもとをつくってしまいました。この組閣失敗の根本的要因は、橋本総理に対立候補がなく就任したことからだと指摘されています。選挙を避けることから、癒着、派閥取引が横行し、また、傲慢も生まれてきます。国民の心、民衆の心、すなわち民主主義を軽視、無視した結果にほかなりません。
今回の会長人事のどこがこの組閣と違うのか、説明ができないと思います。自民党政権と交代可能な政権づくりといっても、やっていることが同じであれば成功などないと思います。規約も規則も無視する組織が、いくら労基法を守れと声高に叫んだとしても、誰も信用してくれないのではないでしょうか。組合民主主義を失った組織がどのような方針を決定しても、それは絵に描いた餅であります。
一橋大学学長を経て、中労委会長、日本労働協会会長等を務められ、わが国近代経済学を定着させた中山伊知郎氏は、日本の危機を問われて、以下のように答えたことを伝え聞いております。「主体性を確立し、複数の価値観を持って少数意見を尊重せよ」と教えています。この教えにしたがっていかなきゃいけないと思います。
しかし、まだ救済の道は残されています。3分の1の皆さんの支持があれば、3分の1の組織の要求で臨時大会を開催し、規約改正の手続きをとることことです。
ぜひ、この規約改正を行える臨時大会の開催を要求して、私の立候補の表明といたします。
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