|
国家損害賠償請求訴訟第1回弁論開かれる(1月28日)
(財)日本鉄道福祉事業協会 口頭弁論で「私たち福祉事業協会やJR総連を『反社会的集団』の『革マル派』と描きだそうとする意図であり、JR総連の戦争に反対し憲法9条を守る運動を、嫌悪し憎悪する権力者側からの弾圧である」と主張しました。
JR総連は、口頭弁論の提訴にあたっての協会見解を紹介し、連続した不当弾圧に反撃の闘いを強化することを明らかにします。
国家賠償請求裁判の提訴にあたって
私たちが本裁判を提訴した理由は、まず何といっても、なぜ、私たち福祉事業協会ならびに理事長である佐藤政雄が、昨年6月12日をかわきりに10月までの間に、何回にもわたって家宅捜索され、多数の物件を差押えられなければいけないのか、という強い憤りの気持からです。
私たちに行われた家宅捜索は、一昨年6月21日のJR東京駅近辺での「暴力行為等処罰に関する法律違反」被疑事件が理由とされています。しかし私たちが、被疑者であるJR総連の3名の役員から事実関係を聴き確認したところ、JR東海会社の管理者が、JR東海労のあたりまえの組合活動に違法・不当な妨害をしたことに対し、抗議を行っただけのことであり、何ら「暴力行為等処罰に関する法律違反」被疑事件として問題とされるような事実はありませんでした。
いや、そもそも、仮にそのような被疑事実があったとしても、なぜ、まったく被疑事実と関係のない私たちまでが家宅捜索され、しかも、被疑事件とまったく無関係な物件を差押えされなければならないのでしょうか?
まったく納得できません。特に、「JR東海労への財政的支援など、金の流れ等を調べる必要がある」などといった、どう言いつくろうとも被疑事件とは関係のない理由で、財政関係物件を差押えるなど絶対に許せません。
そして、日常の組合活動に支障がきたすことから、誰がみても被疑事件と関係がない事が明らかな国際交流活動に不可欠な基金の預金通帳を早急に返還するように求めても、返還することを拒んでいる警視庁公安2課の対応など言語道断であり、ただちに改められるべきだと思います。
ところで警視庁公安2課が、この事件の捜査を通じて、JR総連や私たち福祉事業協会を「反社会的集団」の「革マル派」と描きだそうとする意図があからさまに見てとれます。
偶発的に発生したにすぎない「被疑事件」であり、したがって、革マル派の関与・組織的犯行等とはどう考えても考えられないのに、なぜ、革マル派に関する物件が「差押えるべき物件」となっているのでしょうか?
そして、目黒さつき会館内にあった多くの諸団体発行の書籍類の中から意図的に革マル派関連の書籍類のみを差押え、しかも、マスコミに革マル派関連書籍類差押えとリークし、新聞記事として書かせる。あるいは、目黒さつき会館への家宅捜索を事前にマスコミにリークしておき、物々しい戦闘服の機動隊を大人数動員し、電動ノコギリまで持ち出し、あたかも「反社会的集団」「過激派」の革マル派拠点の家宅捜索をするかのような態勢で目黒さつき会館に押しかけ、その場面の映像を映しテレビで放映させる。まさに、このようにする事により、JR総連や私たち事業協会等を革マル派として映しだして、社会的信用を失墜させようと意図したものだといえます。
そして、このような反社会的集団に対しては、憲法で保証されている基本的人権を無視し、何をやってもよいという風潮を創ることにより、このような考えられないような違法な家宅捜索や差押えが、くり返し行われているのだといえます。
私たちは、今回の警視庁公安2課による違法捜査は、明らかに政治的意図にもとづいた弾圧だと感じています。
JR総連は、国鉄分割・民営化後のJRで働く労働者が結集した労働組合であり、結成以来、組合員の雇用や生活向上、鉄道事業の健全な発展など、労働組合としての役割を立派に実現してきたと自負しています。とりわけ、自他共に認められ誇れることは、結成以来一貫して憲法を擁護し、戦争に反対し、平和を希求する運動を進めてきたことです。
時あたかも、戦後初めて自衛隊が武器を持って戦地イラクに派遣されるといった、日本がふたたび戦争をする国になり、憲法9条も改変されようとしている中にあって、JR総連は、日本の行く末に不安を持ち、戦争に反対し憲法9条を守り、平和を希求するすべての団体・人々と連携を取りながら、イラクへの自衛隊派遣反対の運動を組織の総力をあげて取り組んでいます。まさに、今回の警視庁公安2課による家宅捜索・差押えは、このようなJR総連の戦争に反対し憲法9条を守る運動を、嫌悪し憎悪する時の権力者側からの弾圧にほかなりません。
私どもは財団法人であり独立した公益法人であります。したがって、労働組合でもない、しかも被疑事実ともまったく関係ない当事業協会をも弾圧の対象にしているのは、JR総連や当事業協会を含む提携団体すべてを革マル派に見立てての政治的弾圧にほかならないのです。
1949年、朝鮮戦争目前に、三鷹、松川、下山の三大鉄道事件が引き起こされ、その犯人は国労の共産党員だとデッチ上げられキャンペーンされることにより、当時の労働運動全体が破壊され、もって、日本の朝鮮戦争へのスムースな協力を許してしまった、鉄道労働者の先輩達の苦い経験を、私たちは思い出さずにはおれません。それほど今回の弾圧は、三大鉄道事件と、時代背景、弾圧の構造がよく似ているのです。
ところで、私たちに対する違法な家宅捜索や差押えは、当然、警視庁公安2課独自で実行できるものではありません。極めて残念なことですが、法の番人たる東京簡易裁判所の裁判官が、警視庁公安2課の違法な本件令状請求を何ら疑問視することなく、いわば盲判的に認めることにより保証されたことを指摘せざるえません。私たちは、当裁判所裁判官が、身内の誤りを認め是正することは辛いことであり勇気と決断が必要なことだとはいえ、法の番人として憲法に則り、万人に信頼される裁判所の判断として、私たちの訴えを認められる事を切に求めるものです。
2004年1月28日
財団法人日本鉄道福祉事業協会

|