国民保護法の施行と「指定公共機関」の決定に
強く抗議する

 政府は、9月7日、国民保護法制整備本部(本部長・細田博之官房長官)を開き、日本有事や大規模テロの際に発動される国民保護法の施行と、これへの協力が義務づけられる「指定公共機関」として160法人を決定した。合わせて国民保護法を運用するための具体的手続きを定めた施行令も決定。これらは10日に閣議決定され、17日施行とされている。
 「指定公共機関」は、昨年6月に成立した武力攻撃事態対処法にもとづき、医療、電気、ガス、輸送、通信など公益性の高い業種の中から国が指定することになっていたが、JR関係では、鉄道事業者としてJR7社、バス事業者としてJRバス8社が指定された。これらが施行されれば、今後は武力攻撃事態や緊急対処事態において「国民の保護のための措置を実施する責務を有する」ことになり、政府の「基本指針」に沿って各社が「業務計画」を策定することが義務づけられる。
 しかし、政府の言う「避難住民や救援物資の輸送力確保」「国民への円滑な情報提供」などの「国民保護」とは名ばかりのものであり、ひとたび「有事」になれば米軍や自衛隊の戦争遂行とそのための兵員や武器の輸送が最優先され、住民や指定公共機関で働く従業員・利用者などの安全が二の次にされることは目に見えている。住民や利用者・従業員の安全が保障される約束は何もないのである。
 私たちはこれまで、武力攻撃事態対処法や国民保護法などの一連の有事関連法が日本を戦争のできる国につくりかえ、国民を戦争体制に組み込むための国家総動員法の再来であることを明らかにしてきた。そして「テロにも戦争にも反対」の立場から、米国・ブッシュ政権に追随し、テロ特措法やイラク特措法をもって自衛隊の戦争地域への派兵をなし遂げた小泉政権の、一連の危険な戦争政策に対して警鐘を打ち鳴らしてきた。
 私たちが浦和電車区事件をはじめ多くの不当な弾圧を受けたように、小泉政権は今また戦争に反対する労働組合や市民団体・個人に対する弾圧を強化してきている。しかし、私たちはそれに抗して反戦・平和運動をさらに強化し、憲法9条を守り広める取り組みを積極的につくりだしていく。日本と世界の平和、子どもたちの未来のために、一切の戦争政策に反対する闘いをさらに強化していくものである。

 2004年9月11日

全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)


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