日韓FTA第6回交渉に対する声明
日韓両国政府は11月1〜3日、東京で日韓FTA(自由貿易協定)締結に向けた第6回交渉を開催する。昨年10月APEC首脳会合(バンコク)の際の小泉・廬会談で交渉開始が合意されて以来、2005年内の交渉終了に向け、すでに5回の交渉が行われてきた。
この交渉に向けた協議の中で、日本政府が韓国側に次のような要請をしたことが明らかになった(第2回NTM−非関税措置−協議会、2003年9月1日ソウル)。
(1)労働争議前に労働委員会による仲裁が義務づけられている制度の形骸化是正
(2)組合専従者への給料支払い、スト期間中の賃金支払いなどを是正し、ノーワーク・ノーペイ原則を徹底する
(3)有給休暇制度、労働時間制度の適正化
(4)退職金の算定方法が法定されていることの是正
(5)違法行為に対する厳正かつ迅速な法の執行
日韓FTA交渉に向けて、日本の財界はかねてから「労働者に有利な労使協定や慣行の是正が必要」(経団連)と主張しており、財界の要望と利益のために労働者と労働組合の権利を制限する方向で日本政府がFTA交渉に臨んでいることが明らかとなった。
こうした日本側の圧力もあってノ・ムヒョン政権は「韓国経済の国際競争力を強化するため」と称し、労働者と労働組合に対する攻撃を強めている。現に、韓国で7月に行われた地下鉄ストに際しては、ソウル地下鉄では強制仲裁を発動し、これに違反してストを実施したという理由で多くの組合指導者を逮捕した。また、テグ地下鉄では3ヶ月にわたるストに対しまともな交渉を拒否して、ストの切り崩しをはかった。まさに日本政府の要請に沿う形で労働者への強硬姿勢がとられているのである。
現在行われている日韓FTA交渉が、フィリピンその他の国々とのFTA交渉やWTO協議と同様、多国籍大企業には最大限の自由を保障し、その障害となる労働者と労働組合の権利と利益を損なうものであることは明らかだ。
新自由主義的なグローバル化の中で、多国籍大企業が空前の利益をあげる一方、全世界で労働者の生活・雇用・労働は脅かされ、労働組合への弾圧が強まっている。いまJR総連にかけられている弾圧もそのひとつの表れにほかならない。
この流れに抗する労働者の国境を越えた連帯が強く求められている。JR総連は韓国労働者との連帯の下、日韓FTA交渉に反対し、日韓両国政府による労働者、労働組合への攻撃に毅然として立ち向かうことを明らかにする。
2004年10月29日
全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)

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