日弁連・人権擁護委員会から出された警視庁への警告に関する見解

本日14時、日本弁護士連合会は日弁連会長梶谷剛名で警視総監奥村萬壽雄に対して『警告書』を執行した。この警告は、2002年12月20日にJR総連が日弁連に「JR浦和電車区事件」の強制捜査での人権侵害に救済申立をおこなっていたことに関するものである。  警視庁に対する『警告書』では、

(1) 本件捜索差押えの対象となった場所はJR東労組組合事務所7箇所、車掌区など会社施設3箇所、JR東労組役員や東京地本役員等の自宅、身体、車両など計64箇所であった。また、押収物は会計関係資料14点、JR東労組役員の住所録及び名簿類96点、雑誌「自然と人間」関連資料22点、QCサークルや訓練等のビデオ及び小集団活動の資料33点など計1049点であった。この捜索対象のうち、大宮地方本部及び下部機関以外の場所、ならびに前記JR東労組の会計関係資料14点等は、強要被疑事件との関連性が極めて乏しい。
(2) これらの捜索差押えの大部分は当該被疑事実の立証のためではなく、専ら別目的である申立組合の組織解明やその活動状況を把握等する目的のため実施されたものと言わざるを得ない。
(3) 本件捜索差押えは国民の住居、書類及び所持品について侵されない権利を定めた憲法第35条、及び国際人権B規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)17条1項に抵触するおそれが強いものである。
(4) 今後このような憲法第35条及び国際人権B規約17条1項に抵触する捜索差押えを実施して基本的人権を侵害することのないよう、警告する。

という内容になっている。
 JR総連は、かねてから一連の強制捜査及び捜索差押えが「強要事件」の捜査のためのものではなく、別件捜査であると訴えてきた。すでにILOは、昨年11月、日本政府に『勧告』をおこない、公安警察がおこなった「JR浦和電車区事件」をはじめとするJR総連への強制捜査が政治弾圧であることを明確に指摘している。
 このたびの警告は、政治弾圧であることを厳格に指摘し、憲法及び国際規約にも抵触するとの断を下した。そのうえで今後、基本的人権の侵害のないよう警告しているのだ。警視庁はこうした警告を重く受け止め、今後一切、人権を侵害する横暴な強制捜査をやめるべきである。 その意味からも3月15日に執行されたとする「東京駅暴力事件」での押収品の「再差押え」は、断じて許されざる暴挙と言わなければならない。
 JR総連は、警視庁がおこなった人権侵害に対して猛省を求めるとともに、これからも平和・人権・民主主義を守り抜くため、人権が踏みにじられ、それと闘っている人々と連帯し、闘いを強化していくものである。

2005年3月28日

全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)

 

日弁連「警告書」

日弁連調査報告書」

 


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