2006年 年頭アピール

昨年12月7日、警視庁公安部によってJR総連事務所をはじめ、10数カ所で捜索が強行された。捜査員が持ち去った2000点にも及ぶ押収品をもって捜査当局は、新たな弾圧の口実をつくりあげる事を意図している。さらに84時間を超える異常な捜索は、JR総連破壊をねらった政治弾圧であることは言を待たない。

これまで幾度となく繰り返された強制捜索でJR総連になにひとつ犯罪性がないことはもはや明白である。にもかかわらず、かかる不当かつ違法な捜索は、2次にわたるILO勧告や日弁連・人権擁護委員会の「警告書」が示すとおり、明らかに労働組合権の侵害である。そして何よりもこれまでの公判廷で明らかになった事実は、JR浦和電車区事件のえん罪性を浮き彫りにしている。我々はこれからも公正な裁判を訴え、「つくられた事件」の真実を広め、美世志会7名の早期職場復帰と完全無罪を勝ちとることを最大の課題に据えて、取り組みを継続・強化していく。

 

昨年は大きな鉄道事故が相次いだ。鉄道業に携わる者としてまさに痛恨の極みである。今ほど労働組合の社会的責任が求められている時はない。

JR総連は来年2月、結成20周年を迎える。JR発足20年の節目に国鉄改革の成果と課題を検証していく。国鉄改革の完遂のためにも安全な鉄道を築いていくことは国鉄改革を担った我々自身の使命である。JRの一部経営者による営利優先・安全軽視の企業体質を一新し、責任追及から原因究明へ労働組合の責務として、事故の再発防止に向けてたゆまぬ努力を継続していく。

 

昨年9月の衆議院総選挙において自民党が圧勝した。いま政府は、絶対安定の議席を背景に圧倒的な力で諸政策を推し進めようとしている。すでに年金保険料のアップや大増税など労働者への負担増を強いている。新自由主義的グローバリズムが世界を席巻し、日本では働く者のみに痛みを強いる小泉構造改革によって社会は二極化がますます進行している。

また日本政府はこの間、アメリカの「テロとの闘い」に付き従い、「国益」重視の強権政策を進めている。自民党は結党50年を期に、安保・防衛力強化、改憲に向けて動向を強めている。JR総連に対する歴史的大弾圧もこれらのもとで、なお続けられているのだ。我々はこれらをはね返し、不戦を誓った憲法9条を世界へ、そして未来へつないでいく。

 

景気は回復基調にあると言われているが、企業は、非正規労働者へのシフトを強め、リストラによって空前の最高益を上げている。規制緩和の名のもと一握りの者へ富が集中するシステムが作り上げられ、労働者への抑圧が強化されてきているのだ。労働者への理不尽な扱いにJR東海労がストライキで決起した。2006JR春闘を闘うにあたり、我々はベア要求を積極的に掲げて統一闘争を実現し、連帯を創造するために共闘態勢の構築を目指していく。

 

これら諸課題の実現に向けてJR総連の組織力をいっそう強化していかなければならない。

JR総連は組織破壊者とその同調者を断じて許さない。一切の組織破壊策動をはねのけ、力を転じて雄々しく前進しよう。

記録的な寒波のなか、2006年が幕を開けた。新しい年を迎えJR総連は、山積する課題に一つひとつ真正面から取り組み、時代を切り拓いていく。すべての働く仲間や戦争への道を憂うる人たちとともに2006年を闘い抜く決意である。

 

2006年1月11日

全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)