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イラク特措法の衆院通過に抗議する声明
7月4日、衆議院本会議でイラク復興支援特別措置法案が賛成多数で可決され、今国会中に成立する見通しとなった。イラク特措法は、国連安保理決議第1483号を根拠に、イラクへの人道復興支援活動および、安全確保支援活動を行うことが目的とされている。しかし、法案が提出される3日前の6月10日、来日したアーミテージ米国務副長官は「1991年の湾岸戦争では、日本は野球を観客席で見ただけだった。(今度は)日本は野球場に出てプレーすべきだ」と語った。 小泉首相はこうした要求に積極的に応え、自衛隊の陸上部隊を米英軍に合流させることを決断したのである。「復興のための人道支援」とか、「非戦闘地域での後方支援」と言っても、イラク戦争に参加した米空母への燃料補給を実施していたことからも、結局アメリカの戦争に協力・加担することが目的であり、集団的自衛権に関わる解釈・見解の見直しにも結びつくものなのである。 イラク特措法では、米英軍への支援活動として「医療、輸送、保管、通信…」などが列挙されている。なかでも「輸送」については、何を運ぶのか具体的な規定がないばかりか、戦闘が起こった場合の行動への支援を排除する条文もない。国際武力紛争の一環としての戦闘行為が行われていない「非戦闘地域」で活動するとされているが、現在のイラクではこのような地域は存在せず、ゲリラ的な戦闘がどこで起きるかわからない状況である。自衛隊が、米英軍の戦闘行動と一体化した武装兵士や武器・弾薬の輸送を行えば、攻撃の対象にされるのは明らかである。 そもそもイラク戦争は、新たな国連決議がないなか、国連安保理を含む国際世論が二分されるなか、米英によって攻撃が強行された。未だに大量破壊兵器が発見されないばかりか、情報操作が行われていた疑惑があることなど、攻撃の正当性が根本から問われているのである。「そのことと復興支援は別である」などという論調に与する訳にはいかない。イラク戦争が侵略戦争であるとすれば、日本は戦勝国の一員として、イラク占領軍に加わることになるのである。 JR総連は、イラクの復興にあたっては、イラク国民自身による新政府の樹立を前提に、国連を中心とした人道・復興支援を行うべきと考える。日本は、対米追随的に安易に自衛隊を海外へ派遣すべきではない。自衛隊のイラク派遣は、まさに憲法第9条の精神に反する行為である。イラク特措法の狙いは米軍支援にあり、そのためのイラク派兵法でしかない。イラク特措法の衆院通過に強く抗議するものである。 2003年7月4日 全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)
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