『シナリオ裁判』判決に対する見解

 本日13時10分、東京地裁710号法廷においてJR東海葛西社長らおよび現JR連合明石会長に対する損害賠償請求を棄却する不当判決が出された。会社による労働組合破壊の明白な証拠を無視したこの判決にわれわれは怒りを禁じえない

 判決は証拠として提出された『シナリオ』について「これらの記載内容からは、被告らが共謀して、原告佐藤及び佐藤派のJR東海労組における影響力を削ぎ、最終的には原告佐藤をJR東海労組の執行委員長から解任し、佐藤派の追い落としを図ることを企図し、そのための方策を計画・実行したことが明らかにうかがえるから…原告主張の被告らの共同不法行為を認定するに足りるものということができる」と認定した。また、「被告会社やJR東海労組と無関係の者がこれらの記載内容を記載することは困難」、(被告中村の手書き文書を一切残していないという供述は)「あまりにも不自然」、「原告佐藤の供述のほうが理解しやすい」として、「被告明石ら批判派と通じた上、被告会社が組織的な意図の下に本件送付文書を作成したのではないかとの疑念が残る」と述べている。しかしそれにもかかわらず、『シナリオ』がコピーであることをもって「証拠力を論じる前提を欠く」とし、請求を棄却したのである。

 労働組合に対する支配介入・乗っ取り、実行内容が克明に記された「シナリオ」の存在は、10年前、JR東海会社によって仕掛けられた労組破壊を明白に示している。このことは今回の判決によっていささかも否定されるものではない。

 JR総連は、この判決を不服とし控訴するとともに、いっさいの組織破壊攻撃を跳ね返し、国鉄改革完遂、あたりまえの労働運動を断固として推し進めていくことをあらためて宣言する。そして、10年にわたる闘いに決起した組合員、裁判を支えていただいた弁護団の先生方をはじめ、多くの仲間の皆さんに感謝申し上げるとともに、更なる闘いへの決起を呼びかけるものである。

 2002年6月5日

全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)

 執 行 委 員 長  小 田 裕 司