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国際自由労連(ICFTU)のウェブサイトにある「労働組合の権利」のページには次のように書かれています。
労働者はいつも弱い立場に置かれてきました。歴史上、多くの労働者が労働組合をつくろうとしただけで、人間らしい労働を要求しただけで、わずかばかりの賃金引き上げを求めただけで、経営者の不正を批判しただけで、差別され、解雇され、暴力を振るわれ、逮捕されてきたのです。命を奪われた労働者も数知れません。 「…4月18日、日ごろから脅迫状を送られ、匿名の電話を受けてきた組合活動家エディソン・ゴメスの娘が大学に向かう途中に誘拐され、拷問を受けた。いくつかのNGOと内務省の保護委員会が介入し、6日後彼女は解放された。…5月19日組合員のフアン・エステバン・テノリオ・アラウホが殺された。5月21日には、組合の活動家の一人エリエセル・プラドが職場へ着いたところで殺し屋に11発の銃弾を浴びせられ、殺害された。そのたった4日後、別の活動家ヘンリー・ヒメネス・ロドリゲスは職場へ到着したときにバイクや車に乗った何者かに射殺された。」 これは報告されている労働組合員を狙った殺人のほんの一部に過ぎません。
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7人の逮捕に巻き起こる国際的な抗議 |
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こうした労働組合の権利侵害、労働組合員の人権侵害に対しては、世界の労働組合が声を合わせて抗議をしてきました。そのような地道な努力の積み上げなくして労働組合と労働者を守ることができないからです。 |
2003年3月25日 全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連) ITF書記長 デビッド・コックロフト JR総連組合員7人の逮捕・勾留について 組合員7人の逮捕・勾留に関する、2003年3月5日付の貴殿の書簡は、日本における基本的人権と労働組合権について深刻な懸念を抱かせるものです。別添文書は私が本日、小泉首相に送った抗議文です。ITFは、7人を釈放させ、組合や組合員を当局の介入から守る皆さんの取り組みを全面的に支援します。 本件に関する今後の新たな展開について、常にご連絡いただければ幸いです。 cc 交運労協、ITF東京事務所 |
2003年3月25日 小泉純一郎首相 殿 ITF書記長 デビッド・コックロフト JR総連組合員7人の逮捕・勾留について 国際運輸労連(ITF)は国際自由労連(ICFTU)と協力関係を持つ10の国際産別組織(GUF)の1つです。137カ国の621の交通運輸労組からなる連合体で、5百万人の労働者を代表しています。 cc 小田JR総連委員長 |